盛り上がってた

ライブの感想は基本「楽しかった」となるけど、たまに「盛り上がった」となる。

 

 

つい先日、横浜1000Clubでアイカレ/MELiSSAのICPフェス一部が終わったその足でリルヴァ(Lil na Valley)のライブを見に行った際の特典会にて(伽羅)このよに言われたのが「こう言うライブ会場って初めてでしょ?」。勿論初めての新宿HEAD POWERと言うライブハウス。このよの「初めて」ってのは、そのライブハウスが初めてって意味だったのかも知れないけど、もしかしたら「いつもは1000Clubの様な大きいライブハウスに行っていて、こう言う小さいところは初めてでしょ?」って意味だったのかも、と感じてしまった。

イカレの様な人気のあるグループを追いかけている人が、リルヴァの様な人気ではまだまだのグループのステージを見に来てくれた、って思っていたのかなと。

 

階段を降りて中に入ると、ドリンクカウンターがあるちょっとしたロビー。初めて見るアイドルの子たちと決して多くはないファンが楽しそうに特典会をやっているそのロビーの奥に掛かっているカーテンの様な間仕切り。そのカーテンも開け放たれていて、その照明の暗い部屋から大音量で音楽が聞こえてくるので、自然とそこがステージフロアだとわかる。

大体1/10くらいなのかな、1000Clubのステージとは比べ物にならない狭いステージの上にいるアイドルを応援しているのがフロアに30人もいないファン。それでも横浜ではなくその場でステージを見上げてサイリウムを振ったりステージ前の柵に齧りついているのはやっぱりそのステージに立つアイドルが好きなファンなわけで。結局、見たいグループが出ているのであればステージの大きさは関係ないのよね。

MELiSSAだって基本的にはCYCLONEサイズのステージだし、じゃあ大きさで何が変わるのかって言えば、ファンの立場で言えばCYCLONEサイズのグループが1000Clubに立った時に、どんなステージを見せてくれるのかって期待が膨らむこと。本人たちがどう考えているのかまでは読み取れないけど、まぁ少なくともCYCLONEよりも広い観客席をいかにして楽しませるか、盛り上げるか。そこは絶対的にあると思う。

 

 

そのためにはまずどうすれば大きいステージに向かえるのかって話しになるけど、そこはもうファンの数を増やすという永遠の命題になって来る。楽しいライブを見せれば引っ掛かってくれる人もいるだろうから、場数を増やしてステージをブラッシュアップさせる。

ただ、何となく個人的見解です。楽しいライブって、ある程度ファンの付いているグループが魅せるものなのかなと。アイカレもそうだし、主催したICPに出てきたほぼほぼのアイドルたちのステージって感想は「楽しかった」になった。

 

 

そんな中、MELiSSAのライブを初めて見た方のツイートで「MELiSSAのライブが盛り上がっていた」ってのを見て感じた。成程、MELiSSAのライブは「盛り上がる」なのかと。それまではアイカレ始めアイドルのステージが続いて、サイリウムが振られたり楽曲のサビでステージと同じ手振りをするファンがパラパラといた中、MELiSSAがステージに登場し一曲目のセンチメンタルデイズから振りコピをするファンが散見されたかと思いきや、続くUTPA/MELiSSAMELiSSAと進むにつれ振りコピの輪が拡がっていった。

 

ミョーホントゥスケ!とかタイガーファイヤー!とかあるじゃん。どのグループのどの曲でもやるヤツ。それで盛り上がるのは分かる。分かるし否定なんて全くないけど、盛り上がるポイントがそれしかないってのはちょっとツラいかな。ステージに立ちました。だいたい20分だと4曲です。ファンは4曲ともMIX打ってくれます。でも初見の人とかは特にだし、MIXを打つおまいつの輪には入れない人もいるわけよ(俺とか)。イントロで「手ェ挙げて!」でオイオイッ!も分かる。でもそれだけではライブ盛り上がったなー、ってのも何か違う気がするんよね。

UTPAのフリはこれ。DREAMERS.はこれ、しんかいパールはこれ。楽曲ごとに違う振りがあって、違う盛り上がり方が出来るのであればそれだけ楽しさが増していく気がしている。

 

特に今はコロナ禍で、声が出せないわけじゃん。そのコロナ禍真っ只中に新メンバー3人が加入したMELiSSAは「声を出せない楽しみ方」ってのを取得出来たんだと感じる。それはメンバーも変わり、新生と名の付く状況で突入した去年6月からのリリースイベント。そこでクラップと振りコピとのみ言う、限られた条件下での盛り上がり方を働き蜂たちと作り上げられたことが、今に繋がっている。

 

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たまーに見るのよ、自己紹介のときに客席に名前なりあだ名なりを言ってもらうスタイル。ゴキ帝ちんたくんで言うところの「ママには内緒の~?」「落とし穴~!」今は声出し禁止じゃん。落とし穴~!は言えないじゃん。 だからそこはしほなりあや/さなりが代わりに落とし穴を言うように変更した訳よ。でも、それを未だに観客席に向かってアピールするグループをたまに見ると、もうちょっとなんとかならんかなー、となる。今まで盛り上がっていた場面が出来ないのなら少しでも改良して、ステージとしての質を落とさない努力も必要だし、それをフレキシブルに対応出来ていると例え初見でも違和感を感じないんじゃないかなぁ。

 

イカレなら基本手振りが中心だけど、しもべやYOZORAなんかはトータルで踊る人もいるし、新曲(無我夢中Days)はサビに指差し3連発を持ってきて初見でも真似したい、って振り付けになった。MELiSSAは初期からガラッと振りを変えてほぼ全ての曲で振りコピをしやすくして一体感を高めた。勿論踊ることが全てじゃないけど、そうやって何かを特化させることによって「楽しい」に加えてもう一つ「盛り上がる」ってエレメントを携えたライブを作っている。

MELiSSAはあいなが中心となって客席を煽るいつものライブを披露した結果がICPでは異色の盛り上がるステージを作り上げた。勿論アイカレ主催のICPなので、働き蜂始めクラスメイトが多かったってのもあるけど、客席でファンが盛り上がっている姿を他グループのファンが見るとそのステージにもいい印象を与えている部分はあると思う。

 

イカレにはZepp DiverCityや渋谷PREASURE PREASURE、赤坂BLITZ辺りのライブハウスに連れてってもらったのはある。でも当然だけど、アイカレ以外のグループにも大きさに関わらず色々なライブハウスに連れて行ってもらっている。

以前もどこかで書いたけど、小さいハコの良さは熱気の凝縮だと思う。良いか悪いかは別として、ステージにかぶり付くようなファンがいて、それを善しとして呼応するアイドルもいる。サイリウムを向ければ、推しジャンすればすぐに気付いてくれる。大きい会場じゃ出来ない。それも小さいハコならでは。それが気持ちよくて小さいライブハウスに向かっているファンもいるだろうし、ハコの大きさもファン層を分ける一つのファクターになっているかも知れない。

俺がどうかは置いておくとして、働き蜂の人たちはだいぶ品は良いほうだと感じていて、それはウイバナ・ストクレとの東名阪3マンツアー名古屋編に於いて、(多分)地元名古屋のファンの方から「治安が良いライブ」と言われた程。その人たちの目の前でCYCLONEでライブを重ね力を付け、メンバーも歌/ダンス/特典会内容と色々試行錯誤をしてブラッシュアップをして、今月はICPフェス/ZAWAFes/miniTIFと勝負のステージに挑んでいる。だから働き蜂はそのステージを盛り上げる。周りに「盛り上がったステージ」と思ってもらうためにもしかしたら一緒に闘っているのかも知れない。

そこにハコの大きさは関係なくて、小さいライブ会場でも楽しくて盛り上がるステージを一緒に作り上げてくれる人が多ければ多いほど双方に充実感があって、大きくなっていく足がかりになるのかな、と感じる。

 

コロナ禍にあって、それでも前を向くためにMELiSSAは今を見つめ直して変わったことで「MELiSSAのライブが盛り上がっていた」と言ってもらえるライブが出来るようになったし、そのMELiSSAを始め、リルヴァもワンスネもウイバナ/ストクレ/ゴキ帝/AIBECK…応援しているアイドルたちがそろって@JAMやTIFのとんでもねーデカさのステージに出れるような世界線があったら、それぞれのグループで違った盛り上がり方をしてみたいな、って妄想と共に期待している。