過程と結果

イカレ定期公演『虹色のアディショナルタイム』。

 

ツイッターだと文字数的に「よかったです」しか書けないので、ここにちょこっと。

 

むつみ・りりか。筋肉・スタミナディフェンダー

むつみはちょっと怒りっぽい感じだったけど、関西弁もあって役にはすんなりと入り込めていたと思うし、りりかはいつも通りのほんわかに少し真面目っぽさをプラスした感じ。付けられたキャラ設定を除けば割とお互いの(アイドルとして客前で見せている時の)素に近しい部分はあった気はするので、無理のない演技だった様に感じる。

 

なみまる・りんちゅ。ガリ勉とオシャレぶりっ子。

この二人は共にキャラクターが誇張されていて、なみまるは分かりやすいくらいの頭でっかち、りなんちゅは男ウケを第一に考えているって配役。実はなみまるも思慮深いイメージがあるし、りなんちゅには可愛さを追求している面もあって、そこを突き抜けさせた役になったのかも知れない。しっかりと突き抜けた感じを表現し切れていたのは良かったかなと。

 

ばやし。真面目ヤンキー。

中身は卍で真面目担当のばやしそのまま。そら(だったかな?)は大根なんてそんなことない、って言っていた通りに魅せることの演技は出来ていたように思う。それもこれも気が進まない演技だったとしてもやらなきゃならないと決まったからには真剣に取り組むばやしの真面目さが出ていたからかも知れない。

 

はな。もぐもぐキーパー。

合法的に前○さんの目の前でいちご大福を食べられる役得。セリフがほぼデザートの名前を言うだけだったど、公開授業でよく見られる「はなが口を開けば笑いが起こる」も活かすことが出来て、役としては目立てた。あとは「一番背が低いのにキーパー」。

 

しの。泣き虫ディフェンダー

普段のクールなイメージとは違う、怖がりで泣き虫な役柄。現在進行系でドラマに出演しているのもあって、しのにはもう少し目立つ場面があってくれても良かった気はする。でも、普段のイメージとは違う顔を見せることが出来るのは、演技に対する熱量とそれに追いつく技術が備わっている証拠。

 

そら・ゆう・かのん・ことね。サッカー部控え+中島軍団。

はな・しのを含めこのメンバーには学業もあったからなのか、サッカー部での役回りが少なかったので、ばやしのサイドストーリー的な中島軍団の役も。サッカー部でほぼ演技が見れなかったけど、中島軍団での演技はとても良かった。特に同期のばやしに強くいけるそらと、えびちゃんをなじるかのんは舞台のクオリティを上げたし、ゆうとことねも少ないセリフでも感情を込めることが出来ていたように感じる。

 

ゆいぽん。中島軍団。

ピュアモン卒業ライブのすぐ後ってことも関係しているのか、そこまで出番があったわけではないけど、次回以降はもう少し出ジロが増えてくれるかなと期待している。声優さんを目指すのであれば舞台での経験がマイナスになることはないので、そのためにも演技でも見せつけてほしい。

 

みこと・ひなた。青原高校サッカー部。

そもそも舞台経験を持つみことの役割は大きいんだろうなと思っていたけど、それが普段のみこととは違うキャラで表現出来ていたのを見て「やっぱり流石やな」となった。経験値ってのは大事だし、それが今回からの舞台でアイカレに浸透させていくものなんだなと。そんなエースみことをヨイショしていたのがひなた。まだそこまで情報が無いけど、今回の演技に関してはきっちりとこなせていたと思うし、普段のツイッターを見る限りちょっとマニアック気質な気もするので、そこも上手い具合にハマったのかも。

 

ひめ。サッカー部マネージャー。

セリフも多く、好きだけど出来ないジレンマを抱える役柄。むつみ・りりかに想いをぶつけるシーンなんかは、本当に身体が弱くてそれでもサッカーが好きで、サッカーが出来る二人が羨ましくてそんな二人と夢に向かいたい純粋な感情が表現出来ていて、素直にいい演技だと思った。

 

じゅり・しおか。2トップ。

じゅりも配信で言っていたけど、「いつもこの二人はツンケンしていがみ合っている役」。でもそこに配役されるのはいつもの自分と違う人格になれて、それを表現するだけの演技力があると認められているからであって、ほぼ冨田樹梨亜石塚汐花を意識することなく役として見ることが出来た。

 

のなみ・かりん。心の折れた実力者とその代役。

一つのミスで友人たちから見放されてサッカーをするのが怖くなった。それでもサッカーを嫌いにはなれないのなみ。ワンミスこそ違えど、再び夢を求めてアイカレに入ってきた今の境遇と被る。そして同期だけど先輩ののなみを支えるかりんも同様。かりんとしては加入一ヶ月でここが精一杯だろうけど、のなみ同様現状とリンクした役回りを舞台で演じることが出来ていた。

 

ほのたん。理事長の娘。

おほほほの異色キャラ。ほのたんだけどほのたんじゃない。なみまる・りなんちゅの様にアニメにいそうな役だったけど、ほのたんっぽく、ほのたんぽくない色合いが出ていて、個人的には一番驚いた。アイドルとしての能力も高いけど、実はほのたん演技力も相当高いかも知れない。

 

えびちゃん。キャプテン。

普段のうぃース!みたいな大らかだけどしっかり締めるときは締めるリーダー像とはちょっと違う、少し弱くも優しさを出しすぎているキャプテン。それでもただ優しさだけじゃない、やっぱりえびちゃんとは違う微妙な人柄を舞台で表現出来ていた感じ。でもそこには、グループ(チーム)に広く目を向けて見ることが出来るリーダーとしての素質も見て取れた。

 

ちいちい。コーチ。

簡単に言えば上手いねとか流石だねとか陳腐になってしまうけど、要するにちいちいがいる・いないでは舞台の出来そのものが変わってくるだろうし、チームの一人ひとりに気持ちを伝えるシーンでの長台詞なんかは貫禄すら感じた。経験が物を言うし、その経験で物が言える技術を備えている。まぁ、一言で言えば流石の上手さです。

 

今回出演出来なかったるうか・るらも含めると45分で24人がそれぞれに個性を出すキャラクターを演じることはなかなか難しいとは思うけど、定期的に開催とのことなので毎回フィーチャーするメンバーも変わって欲しいし、演技と言うスキルも少しずつ上がって行けば世間にアイカレをアピールする機会も増えるとは思うので、話題になるような公演になって行ってくれることを願うし、それを見続けていきたいと思える初回公演でした。