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MELiSSA、LAST LIVEが終了しまして。MELiSSAに関して書くかと思いきや、全然違うこと書きます。

 

以前、他のグループが解散(?)する際に、そのグループ推しの方とちょっと話したことがあって。俺的にはまだ知ってから4.5ヶ月くらいしか経っていなかったので「解散は惜しいな」って気持ちがあったんだけど、推しの方的には「十分に推せた」とやり切った感が出ていて、「はー、そんな感情になるんかー」とか思っていたけど、実際自分がその立場になったときにはほぼ同じ様な感覚。今日ライブが終わって、十分に推し切れたと言う充実感もちょっとだけあって。

 

そもそも、何でここまでMELiSSAに着いてこれたのかって考えたときに、まぁ楽曲の良さとかメンバーの良さってのもあるんだけど、ライブにおける感情の発露が出来るってのは大きかったのかな。

これは全くの自分の考えであって、違うとか違わないとかそう言う話じゃないんですけど、時々書いているキラキラアイドルとギラギラアイドル。舞台の上で如何にレッスンの成果を出して観客を魅了するかが勝負のキラキラアイドルは、例えばライブを見ていても「振り付けがすごい」とか「あの子が可愛い」とかで引っ張られるしかなくて、アイカレなんかは大人数でのフォーメーションの綺麗さや大人数ならではの「好みの子」を見つけられる分母が大きい。

だから寸分違わずに出すことを求めていて、そう言った意味合いで言うとルーチェとかは割りとキラキラアイドル系の到達点なんかな、って思う。あのダンスはすごい。そして全くないとは言わないけど、やっぱり楽曲で引っ張られる線ってのはなかなかなくて、その中でもWT☆Egretの様なキラキラだけど楽曲がズバ抜けているところとか、C;ONみたいにバンド編成で見せられるところは惹かれやすい。なんかアイドルを語る上で「楽曲派」があまりいい意味で使われてない風潮にある気がするけど、やっぱ楽曲を極めているところを実際に知ると、そんな感覚なんて何でも無くなる。

 

で、自分の中でギラギラアイドルの(出ている対バンの)楽曲に「ぶっ刺さる」のが多くて、前述のキラキラではあるけどWTEの『SHIRASAGI DISCO』なんかがそうだし、Symdolickの『Psychology』だったりカイジューバイミーの『全力シルエット』、スパンコールグッドタイムズの『世界の隅の真ん中で』、ウイバナの『初花』、AIBECKの『HELLO』、POPPiNG EMOの『覚醒サテライト』、SHOCKiNG EGOの『シンデレラストーリー』…こんなん書いていっても枚挙にいとまがない程なんだけど、それらの楽曲って「こちら側からもリアクションが出来る」言うなればクラップや振りコピなんかを要求されて、それをこなせば楽しめる。この楽曲えぇやん。その楽しさを表現したい、伝えたい。それが感情の発露に繋がっているんかな、って思う。キラキラアイドルでも勿論ペンラ振ったり推しジャンしたりあるんだけど、まずペンラ持ってないのとジャンプなんかも単発って感じで割りと勇気いる、気がする。

グループの名前も楽曲も知らない状態で聴いて、次に対バンで被ったときにその曲が流れると「あぁ、あのグループか」となるほどのパワーがある楽曲がギラギラ系に多い。それは完全に自分の好みの問題だけど。

ちょっと前に、MELiSSAMELiSSAやLETTERSなんかを作って下さったハシバさん主催のライブに行ったとき。MELiSSAに関してはいつも通り振りコピで感情の発露をしていたんだけど、ハシバさんの曲のときには当然振りコピなんて無くて、どうやって音楽に対する感情を表せばいいのか全くわからなかった。それでも前に出てハシバさんと一体になっている人たちは自分勝手に腕を上げ、モッシュしたりでわちゃわちゃ。なるほどなぁ、そのまま体が動けばいいのかぁ、と。ただ初見でそんなに体動かないんですよねぇ、だからこそMELiSSAの振りコピはもはや自動的に体が動くシステム。カイジューやスパンコールもそう、最近だとFinallyやSTRAY SHEEP CLAYMORE、BOY MEETS HARUなんかも何度かライブを見て覚えちゃえば一体感を出せる。そしてぶっ刺さる楽曲を染み込ませて更にライブが楽しくなる。それが毎回出来たからMELiSSAのライブは今日までずっと楽しかった。

 

「ステージ上がってSE流れて無音からいきなり全力シルエット菜月の歌声ドンで惚れないなんてありえないでしょ。」

今後のアイドルライブに思うのは、某氏とカイジューの話ししたんだけどアイドルなんだから可愛いのは当たり前、それでも楽曲にこだわってステージで魂かけてるギラギラのアイドルたちがもっと報われる世界になってくれねぇかな、って思う。テレビ出てるから、知名度ある子を引っ張って来たから、顔面で選んだから。勿論やり方としては正解で否定するところなんて全く無いんだけど、日々地下で鎬を削りあってる子たちの楽曲にも耳を傾ける世界。動員も大事だし、ビジネスで考えりゃそこが全てなのは分かるんだけど、それで才能が表に出てこれないのは寂しい。MELiSSAのライブでCYCLONEが燃焼した現場も見て欲しかった。コロナもあった、TIFに台風が直撃してしまった。世に出る機会が減ったのは間違いないんだけど、フロアの熱量は落ちなかった。それだけ力のあるグループだった。その力を純粋に認めるライブが増えますように。

 

DDってアイドル(ファン)用語、あまり良いイメージないですよね。一途が一番。あの子に浮気してるの?それでも俺はDDになっちゃうなー。MELiSSAが一番だったけど、そのなかでも他にぶっ刺さる音楽をたくさん聴きたいし、ぶっ刺さる子のステージも見たい。

MELiSSAラスト前に名古屋から飛び込んできた訃報。地元でもない、遠征でしか会えない。しかも数多くいる中でほぼ唯一と言っていいくらいの知っているアイドルグループのメンバーの死。それでも「出会えたことへの感謝」はあった。特典会で会いに行ったときの笑顔。他のメンバーが休みを余儀なくされた中での、一人だけでのステージ。出会いがあったから全てが思い出になって、全てが素敵な時間に感じる。ステージで頑張っているアイドルの笑顔も見たいし、楽曲も楽しみたい。それがDDと言われるならDDでいいですよ。それがMELiSSAを推す道中で感じたこと。だから、明日からMELiSSAのステージは見れないけど、きっとライブには通い続けている自分がいる。

 

楽曲やステージだけじゃなくて、色々と感じさせて考えさせてもらった3年弱。他のグループのメンバーもファンの方も見に来てくれて、ツイートしてくれて、MELiSSAの新たな旅立ちを感じてくれた。ステージの上のメンバーが何より楽しく笑顔で別れを告げてくれた。やり残したことは、ない。だから、俺も推し切れたんだと思っている。