考察

今のMELiSSAと前のMELiSSAについて。

そもそも「アイドルのライブ」と言っても個人的には大きく分けて2つのステージがあって、1つは「ステージでキラキラしているアイドル」見に行くタイプと、もう1つは「ステージと一緒にバチクソブチアガる」タイプ。前者がアイドルカレッジ、後者がMELiSSA。
前者に関してはアイカレ以外ほぼ知識がないので、後者に関して掘り下げて話を進めるとす。


バチクソステージも更に分けると「ストレートに楽曲を聴く中で盛り上がる」タイプと、「楽曲に内包されたエモーショナルをぶつける」タイプがあると思っていて、前者はMELiSSAやSymdolick、スパンコールグッドタイムズ、STRAY SHEEP CLAYMOREなど。後者はAIBECKやカイジューバイミー、白色のマフィア、BOY MEETS HARUなど。

何が違うのかと言えば、前者は「譜面に合わせて歌う」、後者は「譜面を基本としつつも、ライブの空気を重視」的な。
MELiSSAについては母体がアイカレなので、やはり「正統派」の雰囲気を残しつつ、歌唱もダンスもレッスンでやっていることをそのままステージに持ってくる、そしてステージでレッスンの最高値を目指すことが目標(みたいな感じ)。
一方エモ派のグループは、勿論レッスンの最高値を目指すことは変わらずとも、歌唱に関しても振り付けに関してもレッスンをいかにトレース出来るかよりも、フロアの熱に対して歌唱が雄叫びになろうがダンスが大振りになろうが、熱量とのバランスでその選択が良しとするならば如何様にも変えられるし、それがそのステージでのエモーショナルと捉えられる。


前者の「レッスンでの最高値」と、後者の「変化したエモーショナル」は見ているこちら側の受け取り方に委ねられるけど、目指すところはそれぞれ「自分のグループがこの対バンでのNo.1」だし、そのグループの持っている特性なのでどちらが勝っているとかはないけど、それでもこれまで「アイカレの中の1ユニット」だったMELiSSAが一人立ちして、アイカレでは出ることのなかったような「観客がバチクソを求めている」対バンに出ることになった。
PARU.BAYASHi.AYU.MUTSUMi.HANAMiの「アイカレ兼任」で立ち上がった5人から、アイカレではない、アイドルが出ているようなキラキラアイドル達のステージを経験したことがないAiNA.MiSAKi.YU-Kiが加入して、その中で必然的に「正統派」の楽曲の中にも「エモーショナル」が入り込んできた、って部分はあるのかと思う。


勿論楽曲は変わらない。ならばどうやって観客に受けやすくエモーショナルを出すのかと言えば、例えば当初は自分たちで振り付けていたダンスも海老原優花先生(アイカレで一番ダンスの受けが良い『せいしゅんしもべティック』を振り入れたアイカレのリーダー)に頼んで振り付けしてもらう(UTPA.レクイエム.MELiSSAMELiSSA.LETTERS)とか、LEIWANやAIBECKの振り付け師でもあるaya先生(Dances with Wolvesも振り付け)に指導してもらい、従来のダンスをより攻撃的に、バチクソを求める観客にハマるようにブラッシュアップしたりもした。

そして歌唱の部分も変わる。加入当時はこれまでの正統派を軸としたMELiSSAを踏襲していたけど、AiNAはPARUから引き継いだアオりを強化させ、MiSAKiはポイントのソロやオチサビのあるMELiSSAMELiSSAやDances with wolves、DiSEASEなどで絶叫・咆哮などを見せ、YU-Kiはそもそもアーティスト寄りの歌声をアイドルに落とし込んでいたけど、TIF歌うまいのグランプリでより一層自信をつけてロングトーンも多様するようになって、いわゆる「元の譜面からの外し」を見せることによってエモーショナルの片鱗を獲得する様に変化している、と勝手に思っている。


まぁ、観客も二分されている気はしますね。キラキラを求める人、バチクソを求める人。
MELiSSAがバチクソを求めるライブに数多く出るようになっているので、歌い方もステージの見せ方も日々進化させていると受け取れるので、毎回見に行けているんだと思います。